田邊屋は今から約200年前の天保初年(1830年)に、土佐出身の山内宗三郎が、かつお節や乾物、鶏卵を扱う店として錦市場の現在の地に「山内商店」を出したのが始まりです。

乾物は太陽の光を浴びて栄養を増し、きれいな風に吹かれて旨味を凝縮します。
日持ちもするので、皆様のお台所でくさることなく滋味に出番を待ってくれる、あなたに寄り添ってくれる優しい食材です。
錦市場はここ数年の変化が激しく、観光地として紹介されていますが、京都の中心に位置し、きれいな地下水に恵まれて、選りすぐりの食材をやり取りし約400年栄えてきた歴史がある市場です。
田邊屋はその錦市場の現在の地に天保初年に創業し、京都の料理人さん、茶道家、料理研究家のようなお料理で活躍されている方々のご希望の食材を調達し、理想の味の実現を支えてきたお店です。
しかし、「美味しい物が特別な人だけのものにならないように」との先代からの教えのもと、プロの方だけでなく、一般の方にも販売し、何代にもわたって通ってくださるお客様にも支えていただき、今日があるお店です。
店頭では「美味しかったよ、ありがとう」という笑顔をたくさん拝見してきました。


私は田邊屋の七代目女将の山下由美子と申します。
田邊屋の店頭で「美味しかったよ、ありがとう」というお客様の笑顔をたくさん拝見してきました。
田邊屋にお気に入りの乾物があって、定期的に通ってこられてる方は、溌剌とされててユーモアのある明るい方が多く、心の広い優しい方が多いです。
栄養士でもなく、大学の教授でもないですが、乾物屋女将の「論より証拠」のお話ですが、心の健全さは、「摂取する食べ物の清らかさ」と「思いと言葉と行動の清らかさ」比例するという説もあります。
天然の素材からとったお出汁は人生にさまざまな素敵な出来事を与えてくれます。私はその出来事をたくさん聞かせてもらいました。食べる人の幸せを願い作られ伝えられてきた先人の知恵が詰まった食材がもたらしてくれる幸せな時間を経験していただきたく、「京都の乾物屋さんから教わるお出汁と乾物」という本にまとめ、お出汁教室や講演を行っております。
お出汁と乾物を心強い味方にし、お家ごはんを美味しくして、人生を楽しんでいただきたいと思っております。

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